プロジェクトマネジメント計画書の作成
概要
プロジェクトマネジメント計画書の作成は、プロジェクトの実行、監視・コントロール、終結に必要な行動を定義、準備、統合、調整するプロセスです。この計画書は、プロジェクトがどのように実行、監視・コントロール、終結されるかを定義する包括的な文書です。
| インプット | ツールと技法 | アウトプット |
|---|---|---|
| • プロジェクト憲章 • 計画プロセスのアウトプット • 組織体の環境要因 • 組織のプロセス資産 | • 専門家の判断 | • プロジェクトマネジメント計画書 |
インプット
1. プロジェクト憲章
目的: プロジェクトの基本方針と権限の根拠を提供
具体的な内容:
- プロジェクトの目的と正当性
- 測定可能なプロジェクト目標と成功基準
- 全体的なプロジェクトリスク
- 要約マイルストーン・スケジュール
- プロジェクト承認要件
実践例:
- 目的：老朽化したシステムの刷新による住民サービス向上
- プロジェクト期間：2025年4月〜2026年3月
- 予算：○○万円
- プロジェクトマネージャーの任命と権限
2. 計画プロセスのアウトプット
目的: 各知識エリアの詳細計画を統合
具体的な内容:
- スコープマネジメント計画書、WBS
- スケジュールマネジメント計画書、スケジュール
- コストマネジメント計画書、予算
- 品質マネジメント計画書
- 資源マネジメント計画書
- コミュニケーションマネジメント計画書
- リスクマネジメント計画書、リスク登録簿
- 調達マネジメント計画書
- ステークホルダー・エンゲージメント計画書
実践例:
- 要件定義書（スコープ）
- プロジェクトスケジュール（ガントチャート）
- 予算計画書
- 品質基準チェックリスト
- 体制図、役割分担表
- 報告会議の計画
- リスク管理台帳
3. 組織体の環境要因
目的: プロジェクト計画に影響を与える組織の状況を把握
具体的な内容:
- 組織の標準、規制、規則
- 組織文化と構造
- ガバナンス・フレームワーク
- 人的資源の可用性とスキル
実践例:
- 議会報告のタイミング
- 情報セキュリティポリシー
- 個人情報保護条例
- 既存システムとの連携要件
- 担当職員のスキルレベル
4. 組織のプロセス資産
目的: 組織の蓄積された知識とプロセスを活用
具体的な内容:
- プロジェクトマネジメントの方針、手順、ガイドライン
- テンプレート（計画書、報告書など）
- 過去のプロジェクト情報とプロジェクト・ファイル
- 課題・欠陥管理データベース
実践例: 自治体の場合
- プロジェクト計画書のテンプレート、過去のプロジェクトの計画書
- 課題管理台帳のフォーマット
- 標準プロジェクト